デイサービスのフランチャイズに興味があるけれど「本当に儲かるのかよくわからない」とお困りの方も多いのではないでしょうか。
デイサービスで独立し、稼げるようになりたいなら、まずフランチャイズ開業について必要な知識を集めることが重要です。
本記事では、デイサービスのフランチャイズ開業について解説します。事業者の成功例や失敗例も紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
こちらの記事 解説内容
デイサービスのフランチャイズとは?
デイサービスとは、高齢者や障がいをもつ方が日中の時間を過ごすための施設を提供するサービスのことです。主に介護が必要な方を対象に、日中の数時間から1日を通して利用することができ、家庭では難しい次のようなケアや活動を提供します。
- 介護・リハビリ
- レクリエーション活動
- 食事の提供
- 健康管理
そして今、介護が必要な人たちをサポートするデイサービスのフランチャイズに注目が集まっていることをご存じでしょうか。
フランチャイズとは、特定の企業がもつノウハウや仕入れの仕組みなどを活用して、自身で店舗を開業するビジネスモデルのことです。
またフランチャイズは需要が増加している反面、介護施設が不足していることから、事業への新規参入者が求められています。未経験でも開業しやすいビジネスとして知られているため、設けられるビジネスにチャレンジしたいという人たちから人気を集めているのが特徴です。
リハビリ特化型デイサービスとの違い
本記事で紹介する通常のデイサービスと、リハビリ特化型デイサービスとの違いがわからないという方も多いでしょう。参考としてビジネスの違いを以下にまとめました。
項目 | 通常のデイサービス | リハビリ特化型デイサービス |
---|---|---|
目的 | ・日常生活の支援 ・社会参加の促進 | ・身体機能の向上・回復(リハビリ) |
スタッフ | ・介護福祉士 ・看護師 ・生活相談員 ・理学療法士 | ・理学療法士 ・作業療法士 ・言語聴覚士 ・看護師 |
利用期間 | 約6~8時間 | 約3~5時間 |
リハビリ特化型デイサービスはリハビリに重点を置いているのに対し、通常のデイサービスは日常生活の支援や社会参加の促進を目的としているのが特徴です。
通常のデイサービスはもちろんリハビリ特化型のデイサービスもフランチャイズ開業ができるので、まずは「自分が貢献できそうなデイサービス」を選びましょう。
デイサービスの業務内容一覧
デイサービスのフランチャイズ開業を検討するにあたり、業務内容の理解が欠かせません。例えばデイサービスでは次のような業務を実施します。
主な業務 | 業務の内容 |
---|---|
送迎業務 | ・自宅~デイサービス施設までの送迎 (車椅子対応の車両を使用する場合もあり) |
健康管理 | ・利用者のバイタルチェック(体温、血圧、脈拍など)による健康管理 |
入浴介助 | ・入浴が難しい方向けに入浴サポート・介助を提供 |
食事提供と介助 | ・昼食やおやつといった食事を提供 (自力での食事が難しい場合には食事介助を実施) |
排泄介助 | トイレへの誘導や排泄のサポート、オムツ交換を提供 |
レクリエーション活動 | ・利用者が楽しめるようなレクリエーションを企画・実施 (音楽、手工芸、ゲーム、カラオケ、既設のイベントなど) |
機能訓練・リハビリテーション | ・理学療法士や作業療法士が中心となり、身体機能を維持・向上させるための運動や訓練を実施 |
生活相談・家族支援 | 利用者やその家族からの相談に応じ、適切なアドバイスや情報提供 |
なかでも、デイサービスはレクリエーションを重要視し、利用者の孤独感解消に努めています。また、身体的なサポートはもちろんのこと、精神的なサポートを提供しているのが特徴です。
デイサービスのフランチャイズが儲かる理由
デイサービスのフランチャイズ開業した場合には、平均年収が約500〜1,000万円になると言われています。なぜ、それほど儲かるのか気になっている方向けに、具体的な儲かる理由をまとめました。
高齢化によりデイサービスのニーズが高まっている
デイサービスのフランチャイズが儲かる理由のひとつは、少子高齢化社会に伴いニーズが高まっているためです。
2024年度の「高齢社会白書」のデータによると、高齢者は全体の約29.1%を占めると記載されています。将来的には、まだまだ高齢者は増えると推測され、介護分野の働き手・施設不足が深刻化している状況です。
言い換えれば、介護はさらに大勢の人たちが利用したいと考えているため、事業者にとって参入しやすい事業と言えます。競合他社が少ないほか需要も高いため、デイサービスが儲かるのです。
共働きの世帯が増えている
共働き世帯の増加も、デイサービスのフランチャイズ起業で儲かる理由のひとつです。
2020年度の「厚生労働白書」のデータによると、共働き世帯は約1,200万世帯にのぼると記載されています。共働き世帯が増加すると、自宅での高齢者のケアが困難となり、デイサービスの利用を検討する方も少なくありません。
介護に費やす時間を捻出できない共働き世代が増えたことで、市場ニーズが高まり、事業者の平均年収が増加しています。
福祉関連の制度や補助が増えている
福祉関連の制度や補助が増えたことも、デイサービス業の年収が高い理由のひとつです。下表に、デイサービスで利用できる制度や補助をまとめました。
制度・補助 | 概要 |
---|---|
介護保険制度(2015年改正) | 介護報酬の増加により、デイサービス業の収入の安定化を目的とした制度 |
介護ロボット導入活用支援事業補助金 | 介護ロボット導入を支援するための補助金 |
小規模事業者持続化補助金 | 小規模事業者が販路開拓や生産性向上のために行う取り組みに対して支給される補助金 |
ICT導入支援事業補助金 | 介護ソフトやタブレット端末などのICT機器を導入する際に支給される補助金 |
人材確保等支援助成金(介護福祉機器助成コース) | ・介護福祉機器の導入 ・従業員の離職率を下げた場合に受給できる補助金 |
福祉事業の発展を後押しするために政府が制度・補助金などを増やしていることから、事業者は低リスクで開業が可能です。とくに2015年の介護保険制度の改正により、介護職員の賃金が見直され、年収が徐々に上がっています
デイサービスのフランチャイズにおけるロイヤリティはいくら?
フランチャイズに加盟すると、フランチャイズ本社に対して売上から一定のロイヤリティを支払わなくてはなりません。ただ、ロイヤリティの割合は、本社に応じて異なります。
参考として、ロイヤリティの相場を下表にまとめました。
算出方式 | ロイヤリティ |
---|---|
変動制(売上に対して変動する) | 4~11% |
固定制(毎月決まった金額) | 3~17万円 |
ロイヤリティの算出方式は2種類あり、どちらの方式が良いかは断言できません。事業者と相性の良い算出方式を選んでください。
また、低リスクで開業したいなら、なるべくロイヤリティの低いフランチャイズを選びましょう。ロイヤリティの低いフランチャイズで開業することで、資金繰りの苦労が緩和されます。
デイサービスのフランチャイズに必要な知識
「デイサービスのフランチャイズ起業について学びたい」という方向けに、必要な知識を2つ紹介します。
福祉業界の基礎知識
デイサービスで開業するなら、第一に福祉業界への理解を深めなくてはなりません。開業前に、身につけておきたい基礎知識は、次の通りです。
- 業務の流れ
- 必要な資格とスキル
- 介護報酬の仕組み
- 制度・補助の利用方法
業務の流れや資格・スキルを理解していない場合、介護機器の準備や従業員の適切な配置計画を行えないおそれがあります。
また、介護報酬や制度・補助の把握は、長期的に安定した収益を確保するために欠かせない知識です。安定的に事業を進めるためにも、まずは福祉業界がどのような動きをするのか勉強しておきましょう。
安全管理についての基礎知識
安全管理の基礎知識は、利用者の安全を保証するうえで欠かせません。とくにデイサービスでは、次の事故が発生しやすいため、安全管理の知識が求められます。
- 転倒
- 転落
- 滑落
- 誤飲
- 誤嚥
デイサービスでは、入浴・食事の介助を提供しているため、怪我や誤飲などのリスクが高まります。利用者の安全を守るために、事業者にはバリアフリーや医療の知見が必要です。
また、安全管理の知識を習得するだけでなく、従業員全員に知識を共有できる発信力も求められます。
フランチャイズ加盟の流れ
デイサービスでフランチャイズ開業をしたいなら、フランチャイズ先を見つけて加盟するまでの流れを覚えておくことが大切です。以下に、フランチャイズ加盟の順序をまとめました。
- サービス・サポート・費用面についての情報収集
- 公式ホームページや電話で問い合わせ
- フランチャイズ本社との面談
- 事業計画の作成
- フランチャイズ契約締結
- 研修
- 開業
フランチャイズ本社が相談会やセミナーを実施している場合は、なるべく参加するようにしましょう。担当者を通じて、貴重な情報やリアルな意見を入手できるほか、疑問や不安を解消できます。
デイサービスのフランチャイズ開業を成功させるポイント
デイサービスのフランチャイズ開業を成功させるポイントを3つ紹介します。
本社の意向を理解したうえで運営する
ビジネスを成功させたいなら、フランチャイズ本社の意向を理解したうえで施設を運営しましょう。
フランチャイズに加盟すると、事業者は本社の規則や経営方針に合わせた運営が求められます。実際、本社の意向を窮屈に感じてしまう人も少なくないでしょう。ただ、本社の意向や経営方針は、成功事例のあるビジネスモデルをもとにしていることを忘れてはいけません。
本社と密にコミュニケーションをとり、歩調を合わせた運営を心がけることで、ビジネスは成功に近づきます。
地域の特性を活かしたサポートを提供する
黒字経営を目指しているなら、地域の特性を活かしたサポートを提供しましょう。デイサービスの性質上、地域密着型のサポートが求められます。
例えば、次のようなサポートを提供することで、利用者の信頼を獲得できるでしょう。
- 地域の医療機関と提携
- 地元食材を使った食事の提供
- 地域の伝統や文化と取り入れたレクリエーション
地域にねざしたサポートを提供することで、コミュニケーションの輪が広がり、施設の信頼性が高まります。
すべてのサポートが収益に直結するわけではありませんが、長期的な施設運営には利用者や地域の人々の信頼が不可欠です。
競合他社との差別化に力を入れる
新しくできた競合他社の店舗に利用者を取られたくないのなら、競合他社との差別化に力を入れましょう。例えば、次のような施策が有効です。
- オリジナルのプログラム・アクティビティの提供
- 高品質なケアの提供
- 最新の技術を導入
競争の激化が予想される福祉分野では、創意工夫のあるサービスが求められます。オリジナリティのあるサービスの提供により、飽和状態から脱け出すことが可能です。
デイサービスの第一線で活躍し続けたいなら、ほかにはないサービスを提供しましょう。
デイサービスのフランチャイズで失敗しやすいポイントと解決策
業務に慣れてると、運営において大事なポイントを見落としがちです。そこで、デイサービスのフランチャイズで失敗しやすいポイントと解決策を紹介します。
事業者自身が現場で活動しない
事業者自身が現場で活動しないと、従業員の信頼を失い、働き手不足に陥るおそれがあります。ほかに予想されるマイナスな影響は次の通りです。
- 現場の状況を把握できない
- 課題を把握できない
例えば、事業者が現場について把握していなければ、現場が抱える問題を把握できないのはもちろん、解決することもできません。また現場の問題を解決できない事業者は、従業員の信頼を失い、業務効率の低下を招きます。最悪の場合、従業員が次々に離職するケースが発生するかもしれません。
安定した施設運営を目指すなら、事業者が現場で活動し、業界や従業員への理解を深めましょう。
売上優先で考えてしまう
売上を優先したサービスばかり提供していると、ビジネスの失敗を招くおそれがあります。
例えば、価格が高く杜撰なサービスを提供するデイサービスは、顧客からの信頼を失いかねません。デイサービスで重要なのは、顧客の信頼です。とくに地域密着型の場合、信頼が良い口コミや評価につながり、新規顧客をもたらしてくれます。
したがって、売上優先の施設運営は危険です。質の良いサービスを提供し、顧客の輪を活用して徐々に売上を伸ばしていきましょう。
人材採用に力を入れていない
人件費が安いからといって、未経験者ばかりを雇用するのは危険です。人材採用に力を入れていないと、次のリスクが発生しやすくなります。
- 品質の低下
- 教育コストの増加
- 社員のモチベーションの低下
人件費のコスト削減は魅力的かもしれませんが、多くの未経験者が加わることで、サービスの質・顧客の満足度が著しく低下します。また、未経験者の教育ばかりを指示すると、社員のモチベーションの低下を招きかねません。
働き手の確保は不可欠ですが、未経験者をイチから育成するには、教育コストがかかることを覚えておきましょう。バランスの良い施設運営を目指すなら「経験者7:未経験者3」の割合を目指し、時間をかけて育成していくことをおすすめします。
福祉業界でのフランチャイズを検討中ならワンダーフレンズがおすすめ
福祉業界でのフランチャイズ開業を検討しているなら、就労継続支援B型事業所の「ワンダーフレンズ」がおすすめです。
ワンダーフレンズで開業した場合、福祉業界を支援する制度や補助金を効率良く活用できます。また「制度や補助金の申請方法がわからない」という方向けのサポートも提供しているため、未経験者でもスムーズに開業が可能です。
儲かるビジネスを模索中の方は、福祉業界で成功事例のあるビジネスモデルを提供するワンダーフレンズで開業を検討してみてください。